第3回個展の報告
第三回個展を銀座三丁目[ギャラリー青羅(美術家会館ビル1階)]で、開催しました。2016.5.15〜5.21
今回もまさかできるとは、と思ってましたが。第一回ニューヨークの画廊とやや似た感じの壁面と広さで、大小29点になりました。新作のひとつ[土の象(つちのかたち)]を題としました。
土は城ともなりながらいつかはそこも一面の砂漠になってしまうような、蜃気楼のようなイメージがうかび、それを書きました。
作品を仕上げた後にはからずも見たテレビの映像、ロブノール湖のあたりだったか、胡楊の丘という所があって生活してる人のことをドキュメントしてました。その画面の色、空気が、私が出会いたかったものでした。
[人衆之象]と人偏でまとめた[足跡] 、これらは人間の営みの跡を表現しました。
[古代の魚] [魚模様] [深海]の魚シリーズ、[魑魅魍魎]は未知の深海に憧れて。
最近の世の中がまともではない気がして、一字にも思いを込めました。
[徳] 政治家や企業人、ジャーナリストといったリーダー格が下品になっている現代の環境。前頭葉をあたえられた人間は高貴でなくてはと、思います。
[室] 結局自分に与えられた空間で頑張るしかないし、そこはまた、自分を支えてくれる空気に満ちているはず。
[幽] よくわからない字ですが、薄墨のようなカーテンのむこうに更に暗く静かな世界があるような、惹かれるものを感じます。
[螢] いまは身近ではなくなった虫たち。名前がついている生物の半分は昆虫だというのに。夏休み、昆虫採集の宿題があって、蝉もトンボも螢もメチャクチャ飛び回っていた。
少ない作品群ですが、見て楽しんでいただければ、言うことはありません。
◇この個展の目録
◇この個展の作品はこちらからご覧ください
(2016.07.31)
◆第3回個展 決定!◆
國分絮虹の書 土之象 展
◇会期
2016年5月15日(日)−5月21日(土)
11:00am−7:00pm (最終日4:00pmまで)
◇美術会館・ギャラリー青羅
住所:東京都中央区銀座3-10-19美術家会館1階
事務所TEL:03-3542-3481/FAX:03-3542-3483
ギャラリー直通TEL:03-3542-3473
◇交通
銀座線 銀座駅 A12番出口徒歩5分
有楽町線 銀座一丁目駅 9番出口徒歩5分
日比谷線 東銀座駅 A2番出口徒歩3分
(2016.04.08)
「内なるコトバ たますかす展」に参加します
2015.7.13(月)-7.20(月)11:00-16:00(火曜日休館)
小田原邸園交流館 清閑亭 TEL:0465-22-2834
神奈川県小田原市南町1-5-73
http://machien5.exblog.jp/24305186/
このロケーションでの展覧会は世界でも一つといっていいくらいの出来映えだと思います。
古い日本の建物に、やはり伝統的な書軸はしっくりします。しかし表現は新しく、今を映しながら昔を蘇らせるといったコンセプトです。
野草研究家村上氏の作品がいにしえとのパイプ役で、会場の情趣を引き立ててくれました。
(2015.07.17)
近況
2015年1月は68才になります。今年は六八み(むやみ)に書けという次女の進言で、年始に帰国個展なるものをやりました。場所は地元小金井市、武蔵小金井駅前にある市民ギャラリーです。かなり広く天井も高いので大きな作品を考えないとと思いました。
NKのMOAで見た、布を無造作に使った作品を思い出し、布探しから。筆も墨も書く場所もそれなりに必要で経験のない私は四苦八苦でした。そしてこれの設営がまた大変でした。すべては三女の完璧な仕事に助けられ「深海底、魚(ギョ)」深海の生物は人間の知らないものがたくさん在るようです。
パネルの位置もいろいろ考えて、なんとか自分なりに気に入った展示プランができ、41点飾りました。おかげさまで500人ほどの方に観ていただきました。
自由に想像しながら楽しみました、という方も多く、嬉しかったです。「文字の表情」という題でしたが、自分が日頃感じている文字の力、時代性とその文化の多様性から無限の表情をもち続けて生きているエネルギー、それを産み出した人間の営みなどを想いながら、さらに新しいものができるよう、想いを新にしました。
個展を支えてくださった、たくさんの方々に感謝です。有り難うございました。
(2015.07.03)
ニューヨーク個展の報告
クリックするとPDFファイルが開きます。
2015年5月5-11日、初めての個展開催。ニューヨークマンハッタンのチェルシー地区、ローグギャラリーで。
自分の作品をみてほしい、向こうの人はどう感じてくれるのか、に関心がありました。ただ知人もなく、何のつてもない。娘がギャラリーを探してくれたけれどどんなところか、果たして本当に在るのか?色々迷い悩みながら、やれそうな気だけはありました。
いままで書きためたものに、2月から新作制作、3月は撮影 梱包作業、4月のはじめには作品の搬送。その間娘たちはFBの設置、キャプションの製作、作品一覧とコンセプトをのせたパンフレットや絵はがきの作成も仕事の合間をみて大いにサポートしてくれました。そして中学からの友人でみずほ銀行の海外支店で活躍した上野俊彦氏が、私の我儘な文章を名訳で飾ってくれました。さらに助けられたのは、親戚の北野和子氏、旅費もなにも自己負担で現地に同行、通訳を引き受けてくださったことです。またたくさんの御厚志を賜った方々に支えられました。感謝感激です。
渡米前、滞在ブランをお願いしたJTBの中村氏がNY在住のご友人を紹介くださり、その方な勧めでいくつかのメディアにメール、週刊NY生活のCEOで編集長の三浦氏より返信がありました。
そして、週刊NY生活の紙面に私の個展案内と作品画像を載せてくださり、会期中も取材にみえて記事を書いてくださいました!
その後三浦氏の新聞は毎週拝読、その記事の内容に、氏のジャーナリストとしての魂を感じています。
(2015.04.16)
書作に関して
5年ほど前から甲骨文字を習っています。張大順という研究家に会ったからです。もともと直線での字の表現に腐心していたこともあって、極めて原初の筆法、というか刀法によるその文字は、魅力的でした。心が躍り、早速甲骨蘭亭叙に取り組みました(2011年作)
それから2年、張先生の亀鑑塾で基礎理論を受講。まだまだこれからという甲骨文字の書表現を学んでいます。そして自作の短詩を甲骨文字で書きたいと思い、今少しずつ始めているのは、短詩の一語一音を万葉仮名に置き換え、甲骨文字の字書の中からその文字を探すこと。甲骨文字の数はせいぜい3000なので、見当たらないものもたくさんあります。うまくいくかはこれからの問題ですが、その作業の中で、日本のひらがな一音一音の独立性と甲骨文字一字一字の独立性がおもしろく、それぞれ主張している姿に刺激を受けます。
もともと詩は文学性の強さがありますが、甲骨文字化してしまうと、視覚的要素が強く感じられます。しかし同時に一字一字見ていくさまはかえって日本語の一音一音を際立たせるものと気づきました。
よく書展の会場で、読める読めないで逡巡している人がいます。私はあまり書かれてあるものの意味とかに拘らないほうです。甲骨文字を書き出してますます意味は二の次になりました。やはり文字に現われた線の力と美しさ、強弱、浮沈、全体を流れるリズム、呼吸その総合的構築性が重要だと思っています。元をたどれば作者の力と存在、その関係性がまさに表現としてあぶりだされるものと考えているからです。それが書におけるコトバだといえます。
(2013.06.27)
書展のご案内(二件)
@'14 東京国際甲骨文書道展
2014年12月22日(月)から12月26日(金)
10:30〜17:30  (初日15;00〜、最終日は15:00まで)
会場;東京中国文化センター(港区虎ノ門3−5−1
  37森ビル1F…東京メトロ銀座線・虎ノ門駅・2番出口徒歩7分)
「今造(あたらしき)古典」と題し、甲骨文字の書を集めました。甲骨文字は最も古い文字ですが、発見されたのはまだ115年前、
書を学んでいる人もそれほど身近ではないと思います。したがって甲骨文字だけに特化したこのような展観は世界初といえます。
作品は約140点。私は1点出品しています「この星の角(つの)むしろこのみち紅」という自作の詩を甲骨文字で書きました。
機会がありましたらご笑覧ください。
A 私の個展です。
2015年1月15日(木)から19日(月)
11:00〜19:00 (最終日17:00まで)
会場;小金井市市民ギャラリー
(JR中央線武蔵小金井南口駅前徒歩二分、市民交流センター地下1F)
「文字の表情」と題し、楽しんでいただけるような文字の諸相を表現しました。
5月のNY展の作品のほか、3m×2.2m の生地に4字書など新作数点加えました。
是非ご笑覧ください。
(2014.12.13)
第6回小金井稲門会の「美術作品展」のご案内
第6回小金井稲門会の「美術作品展」今年もやります。
毎回特別出品いただいてる写真家の鍔山英次先輩のすごい作品があります。
「レバノン杉最古木 樹齢6500年」
「レバノン山脈の西面に残る神の森」の2点です。
人間がレバノン杉を伐ったことから始まる西欧文明。5000年前の叙事詩『ギルガメシュ』にレバノン杉が登場する。
ウルクの王ギルガメシュが、フンババというレバノン杉の森の神を殺すことで、人間は自然の支配から解放された!と息巻くのだが、これは人間の欲望を
限りなく肥大させ、今日の自然破壊につながることになった、重要な分岐点と言える。
紀元前2500年には地中海東岸を支配したフェニキア人がこのレバノン杉で船を造り、エジプト
では宮殿、ピラミッド、棺にいたるまで大量のレバノン杉を使った。杉は高値で取引され、伐
採が進み、生育のスピードの遅いその植生は瞬く間に破壊されていったのである。
人間と自然との共生、人間や生物が自然に抱かれるあり方、というところにいつも心をくだいておら
れる鍔山氏。
その哲学と表現、やさしさ厳しさをこめ、常に人間に警鐘を鳴らす作品の一端を
是非見に来てください。
会員の作品もそれぞれに主張のある、おもしろいものです。
(2014.09.14)
NY個展「The Expression of Letters」を終えて
たくさんの方のご支援を得て、初めての個展が実現できました。
ギャラリーの真っ白な壁に大小の軸と額28点、160×160(センチ)のタペストリーは窓の前に上から吊るす形、風呂先屏風は畳に置き、展示計30点、他に字を書いた陶器の皿、団扇なども添えてみました。
このNYマンハッタンのチェルシー地区にはものすごい数の画廊があるようです。特に週末は、ご夫婦、カップル、友達連れなど、たくさんのひとが画廊回りをします。昔はソーホーの倉庫にヒトラーの迫害を逃れて西欧の芸術家たちが集まったそうですが、その辺は地価もあがり店ができ、今はチェルシーが芸術活動のメッカになっています。が、ここも地価はかなり高そうでした。12年間でNYの地価は75%上がったとか。
余談ですが、チェルシーはゲイが多いとも聞きました。因みに隣のギャラリーでもゲイの写真作品が展示してありました。私はビルの9階でしたが、通りに面した1階のギャラリーのメインは、大きなキャンバスにゲイの枕絵的な大胆かつシンプルな構図のものがあり、やはりびっくりしました。同じビルのギャラリーをいくつか回りました。だだっ広いところに2〜3メートル四方の4点、かなり大雑把な感じで色をぶつけたものでした。MOMAなどにもこんな筆致の作品は多いようです。大雑把で作品自体の完成度は低く、それがかえって館内の観客との融合で生きてくる、というような。またバレリーナの影をとらえた写真、これは映像が曖昧でその抽象性が面白い。光をテーマにした写真、これもカメラの眼を使った抽象。緻密な筆致で透明感のある人物画などがありましたが、それほどショックは受けませんでした。もっといいものもあったのでしょうが、ゆっくり見る時間はつくれませんでした。
来廊された方は、みな一つ一つキャプションにも興味を示され、Beautiful! Exciting!
Modern! Grace! Pretty! Difficult! Energy! などの語を含んだ感想を示されました。「文字が難しくてそのことはわからないが、抽象画を見るように理解した」といわれた時、わが意を強くしました。
かつて先人が書かなかった、この現代を反映した新しい書の表現を志向することを、再認識しました。
日本人はいろいろな種類の文字を使っています。漢字・国字・ひらがな・カタカナ・ローマ字。そして世界最短の詩を持っています。これらの独自性を根底に、日本からのメッセージをさらに書の表現で発信していきたいと思いました。
下記は個展のスナップです。これは平日でしたので、入場者はぱらぱらです。土日はカメラマンがいなくて。
http://www.slasc.jp/akane.html#4
https://www.facebook.com/kokubunjyokou/photos_stream
「週刊NY生活」のCEO/編集長の三浦良一氏に的確な評をいただきました。
http://viewer.nyseikatsu.com/viewer/index.html?edition=487&directory=../editions
4/26日号30ページ
http://viewer.nyseikatsu.com/viewer/index.html?edition=490&directory=../editions
5/17日号10ページ
帰国個展「文字の表情」を
2015/1/15(木)−19(日)午前11-午後7:30(初日は13時ころより)
JR武蔵小金井駅南口駅前・小金井市民交流センター地下1階<小金井市民ギャラリー>にて開催します。
ご笑覧ください。
(2014.05.17)
國分絮虹 ニューヨークでの個展開催が決定いたしました!
2014年5月 ニューヨークでの個展開催が決定いたしました!
The solo exhibition is going to be held in New York!
2014/5/5-11
Rogue space chelsea gallery
526 West 26th Street, Chelsea Fine Arts Building 9E-9F, New York, NY 10001
Tel: 212-751-2210
ギャラリー紹介ページ
⇒
http://roguespacechelsea.com/
個展紹介ページ
⇒
http://www.artrates-agency.com/artists/kokubun.html
facebookも開設されました
「いいね!」よろしくお願いいたします
⇒
https://www.facebook.com/kokubunjyokou
(2014.02.15)
革新の書人 河東碧梧桐展
日時 | 2013年9月7日(土)〜10月20日(日) |
場所 | 成田山書道美術館 |
開演時間 | 午前9時〜午後4時(最終入館は午後3時30分まで) |
休館日 | 月曜日(休日の場合、翌日休館) |
入館料 | 大人500円、高校・大学生300円、中学生以下無料 |
香川県丸亀市の書家、島田三光氏が35年にわたり集めた河東碧梧桐の書、碑の拓本等を集めた作品展 。全国に在る碧の句碑だが、草木茂りなかなか見つからなかったりの大変なご苦労があったとのこと。そんな貴重な句碑の拓本は、島田氏の情熱なくしては陽の目を見なかったかもしれない。是非とも見てほしい。
(2013.09.29)
昨今のこと
さる6月22日に、小金井稲門会「第6回市民公開講座」<目まぐるしく変転する政治状況において日本人は如何にあるべきか>
という題で、仮野忠男氏にご講演いただきました。
氏はもと毎日新聞論説委員、徳島文理大学教授を経て現在「メディアウオッチ100人会」幹事長兼デスク。今の日本は行政も立法も司法もだめ、新聞もテレビもだめ、みな利害がからみ、言いたいこと正しいことがいえなくなってきていると指摘。メディアをチェックする会員制電子評論紙「メディアウオッチ100」を発行している。これは必読です。
メデイア評価研究会事務局にお問い合わせください。
http://www.mediawatch100.com/
仮野忠男氏は1945ソウル生、大分県出身。NYタイムズ紙のジェームズ・レストン記者の『新聞の砲列』(1967年)を読んで「政府権力に対し新聞は砲列の如く喧(かまびす)しく批判し続けること」という言葉に感動、新聞記者を志したという。それから45年、権力に屈することなく志を貫いて、今も政治ジャーナリストとして、さらなる活動をつづけ、政府にも影響をあたえて行く勢いです。
ワセダの反骨精神躍如。私もジャーナリストを夢見たことがありましたが、まさにその夢を実現している人に会い、感無量です。
(2013.06.27)
書作に関して
5年ほど前から甲骨文字を習っています。張大順という研究家に会ったからです。もともと直線での字の表現に腐心していたこともあって、極めて原初の筆法、というか刀法によるその文字は、魅力的でした。心が躍り、早速甲骨蘭亭叙に取り組みました(2011年作)
それから2年、張先生の亀鑑塾で基礎理論を受講。まだまだこれからという甲骨文字の書表現を学んでいます。そして自作の短詩を甲骨文字で書きたいと思い、今少しずつ始めているのは、短詩の一語一音を万葉仮名に置き換え、甲骨文字の字書の中からその文字を探すこと。甲骨文字の数はせいぜい3000なので、見当たらないものもたくさんあります。うまくいくかはこれからの問題ですが、その作業の中で、日本のひらがな一音一音の独立性と甲骨文字一字一字の独立性がおもしろく、それぞれ主張している姿に刺激を受けます。
もともと詩は文学性の強さがありますが、甲骨文字化してしまうと、視覚的要素が強く感じられます。しかし同時に一字一字見ていくさまはかえって日本語の一音一音を際立たせるものと気づきました。
よく書展の会場で、読める読めないで逡巡している人がいます。私はあまり書かれてあるものの意味とかに拘らないほうです。甲骨文字を書き出してますます意味は二の次になりました。やはり文字に現われた線の力と美しさ、強弱、浮沈、全体を流れるリズム、呼吸その総合的構築性が重要だと思っています。元をたどれば作者の力と存在、その関係性がまさに表現としてあぶりだされるものと考えているからです。それが書におけるコトバだといえます。
(2013.06.27)
展覧会のご案内
「早稲田大学小金井稲門会第5回美術作品展」
▲2013年9月27日(金)〜10月2日(水)
午前11時より午後7時まで
(但し初日は12時開場です)
▲会場 小金井市民交流センターBF1ギャラリー
▲入場無料
会員の作品、絵画(油彩・水彩など)、写真、陶器、ネオンアート、書等。
ローカルなOB展とばかにすることなかれ!力作ぞろいで見応えあります。
JR中央線「武蔵小金井」駅南口正面すぐです。
是非一度観に来てください。
お問い合わせは090−8026−7378國分まで。
第6回「若水書展」
▲2013年11月6日(水)〜11月11日(月)
午前10時より午後7時
(但し最終日11日は午後4時まで)
▲会場 サルビアホール(鶴見区民文化センター)ギャラリー
JR鶴見駅東口「シークレイン」3F
▲入場無料
グループ8人の漢字、近代詩、篆刻、木刻など幅広い斬新な作品群
書の好きな人は面白い!とおもいます。
なお『音のない音楽』『字本』の著者 島崎鳳涛、毎日展会員堀内玄鷺もメンバー。
國分は甲骨文字のバリエーション研究のほか今回は自作の短詩を甲骨文字で表現することに挑戦しています。
(2013.06.27)
作品集「コラボ&グッズ」掲載開始
作品集に新しいセクション「
コラボ&グッズ」を追加しました。これは「クウと言って!わたし空なの」展(9/15−10/7開催、下記)に出品したものです。次女ひづるの絵と私の文字を組み合わせた絵葉書を作りました。(1枚150円)
絵とデザインは古田ひづるです。(ただ一遍上人のところの絵は長女ひだか4歳のときの絵です)
「ミモーザ」「牛繋ぎ」「月見草」の句は河東碧梧桐の作品です。
「冬の子春」「すべる魚」は自詠(桂久爾)句です。
なお、ひづる(古田ひづる)はHIZURUの名で、2012・12/6〜12/17 「アーティストたちのカード展’12」に出品します。
会場:ギャラリーリブ・アート
住所:愛媛県松山市湊町4−12−9メゾンM2ビル3F
電話:089−941−9558
http://hizuru10.blog12.fc2.com/blog-entry-452.html
(2012.11.17)
早稲田大学小金井稲門会第4回美術作品展終了
早稲田大学小金井稲門会第4回美術作品展が終わった。まとめ役なので緊張したか疲れた。出品者13名、ネオンアート、絵画(油彩・水彩・日本画・ペン画)、写真、陶芸、書71点、油彩100号が5点、書は私の7点、半切4枚のタペストリー、全紙軸2、巻子1(半切横でいろは歌を書きその下に日本語の48音についての考えを書いてセットにし仕立てた)、小品3点などを展観。
今回は近くに住んでおられる写真家鍔山英次先生にお願いして、作品を一点お借りした。ついこの前、ヒルトンのアートスクエアで「多摩の鼓動」というすばらしい作品展があったばかり。当展には特別今年の四月にセスナ機で撮った「国分寺崖線と野川」をご提供いただいた。私たち小金井市民の住む地形をあらためて認識できる貴重なもの。
いろんな展覧会があるが、当展は他に見られない面白い内容だと思う。作品の背景に師系も組織の縛りもなく、自由でスキルある表現、種目も多様、勿論かきたいもの、言いたいことがあるからいい。作品展示の目線も低めで疲れないよう工夫、のべ600人の方が来館され、楽しんでいただいた。お運びいただいた方、猛暑治まらぬ中、本当にありがとうございました。
来年は9・27−10・2(6日間)の予定、会場は同じ。
(2012.09.11)
平凡社新書「河東碧梧桐」を見た。
8.27 平凡社新書「河東碧梧桐」を見た。来空の編纂した、世界初の河東碧梧桐全集20巻をわざわざ酷評していた。
子規辞典をつくった和田克司先生は、図書新聞で「大いなる基礎を世界に発信した、気概のこもった全集」として、埋もれそうになっていた日本文学の宝を、来空一人で編纂したことに驚嘆し、その意義を評価した。
碧梧桐の言葉の研究やルビ俳句を解明できるのは来空しかいないのだが、それを知る人が残念ながら皆無。来空が一言発すれば既壇(俳句・短歌・詩)の価値が消失するから、みな取り上げないのだろう。碧梧桐が葛藤した散文と韻文(詩のことば)の認識を、世のすべてのひとが知らないと始まらない。
散文で表せない言葉があることに気づかないと、まず碧梧桐はわかるまい。
(2012.08.27)
「クウと言って!わたし空なの」と題し娘と小品展やります
今回の展示のタイトル「クウと言って!わたし空なの」は詩人来空に師事してできた短詩です。その時の新鮮な驚きから、詩の意味を知りました。詩は、発見・驚き・冒険・夢など自分の世界を散文では表せない「ことば」で書くものでしょう。この時代に息づく感性でもあります。
もともと書が好きでしたが、人のことばより自分のことばを書きたいと思ってましたので詩は書き続けています。書でも詩でも怖いことに作品には紛れもない自分の世界が表出します。その全体、一言で言えばバランスがいいか、おもしろいか、新鮮か・・・感覚的に判断して今回の作品を出しました。人間としての未熟さもそのまま、今の境地でしか書けませんが、ご笑覧いただければ幸いです。
娘ひづるも短詩を書きます。絵が好きです。私の書と彼女の絵も合わせ、面白いと思ったものをつくってみました。
ジャンルがどうのという考え方はなく、面白かったり、どこか心に触れるものがあればいいのではないかと思っています。
わかったような、わからないようなものですが、大事なものは○×では決められない曖昧なところにあるのではないでしょうか?
昨年ここ「nano」でひづるが個展をやらせていただきました。今度もひづるがいろいろやって私はあまり手を出していないのですが、能書きだけ、でしゃばっています。失礼!
國分絮虹
期間 2012/9/15(sat)〜2012/10/07(sun)
時間 13:00〜19:30(最終日17:00まで)
会場:nano 東京都杉並区西荻南3-6-3
西荻窪駅南口徒歩3分
火・金定休(不定休あり)
ブログ
(2012.08.07)
早稲田大学小金井稲門会美術作品展
会期:2012・9・4(火)〜10日(月)
午前11時〜午後7時
(初日は午後1時から)
会場:
小金井市民交流センター B1「市民ギャラリー」
(入場無料)
お問い合わせは090−8026−7378 國分まで
ж会員による油彩画・水彩画・写真・陶器・ネオンアート・書の作品展示
是非おいでください。
小金井稲門会
http://waseda-koganei-tomon.la.coocan.jp/
(2012.07.22)
早稲田大学 小金井稲門会第5回市民公開講座開催
私が所属する早稲田大学小金井稲門会で『第5回 市民公開講座』開催しました。
(2012・6・23(土)午後2時より、小金井市商工会館内萌木ホールにて)
演題「世界に先駆けた 細胞シート再生治療のスタート」(講師・岡野光夫先生)
当日は会員のほか、市外からの一般の方も足を運ばれ60名ほどのご参加がありました。ほんとにあと何百人何千人にも聴いていただきたい内容だったので、残念です。まさに画期的な内容と迫力でした。
医療現場で今なにがおこっているか?
薬を飲み続ける対症療法ではなく、根本的に病気を治す治療、細胞による治療がはじまっているというのだ。・・・≪続く≫
(小金井稲門会のHPにて記事が掲載されております。
小金井稲門会 市民公開講座)
(2012.07.03)
木下晋の絵を観に行きました。2012・6・7 平塚市美術館
かつて小林ハルさんという、人間国宝となったごぜさんのことを知り、びっくりしたことがあった。103歳まで生きた。その演奏のすばらしさ、凄さの背景にある、想像を絶する生涯を思うだけで、涙がにじむ。一言「今度生まれてくるときは目明きになりたい、虫でもいいから」そしてそのたたずまいは、一遍上人が言う、畳一畳ありぬれば狭しとおもうこともなし、そのもの。一組の布団と一つの風呂敷包みが彼女の持ち物であったようだ。その存在から教えられ感動することは多かった。その人を木下は既に描いていた。そのことを今回知ってなるほどと思った。
前置きが、長くなった。今回のテーマ『祈りのこころ』にハルさんの肖像もあったが、これにハンセン病の詩人、桜井哲夫さんの肖像が加わり、圧倒された。その顔は目をそむけたくなる凄いもので、なにが起きたのかと驚愕する。しかしその肖像は実に地球が宇宙に存在している姿となり、そしてそこには宇宙の静けさと闇があった。その生命の神秘に愕然とする、そういう絵だった。桜井さんはいつも忙しかったようだ。杖をついて早歩き、ときにはわれわれには感じられないような虫や風や、植物やの声をきいていたりと。
木下は、人間のて、その合掌の姿に、宇宙とつながる人間の感謝、畏怖等を表現したのではないかとおもった。人間の命は自然のなかで生かされているだけのもので、それを実感し認識した人たちを、合掌の手にこめた。こんなに命はきらきらして尊いのだ!と、桜井さんの肖像は語っていた。心にガンとくる木下の表現だった。
(2012.06.23)
2011年10月8日〜11月20日
徳島県立文学書道館で"河東碧梧桐ー書と俳句ー展" が開催されました。
書家島田三光氏のご尽力によるものだったようですが、すばらしい展観でした。特に島田氏が35年余をかけて全国
をまわり、手ずから採られた拓本群は大変貴重なもので圧倒されました。
今で言う近代詩文の章法のさきがけとなるものがたくさんありますが、「挿しをにや鴉の落とす霞哉」の幅は横94.3
×縦180.9cmという大きなもので、中国の石碑の文字を髣髴させる力強い線と造形は他に類をみない表現です。
「対牛弾琴」の言葉の意味は、もののわからないものには何を言っても無駄だということですが、当時碧梧桐の先進性についていけない人ばかりになっていたようですから、まさに実感だったのでしょう。
拓本のうち「安らかに静かに囀りの中に」。これは碧の弟子隈部親義が亡き両親のために墓石として建立したもの。
いまにも鳥のさえずりが聞えてきそうな墓所の空気を感じ、碧の句と書を墓誌にするという隈部氏の発想に感じ入り
ました。
河東碧梧桐はいまだにその業績の真価が知られていません。文学界の迷妄にあきれるばかりです。
なお島田氏によれば、2012年5月以降に、成田山の美術館で碧梧桐の書展を開催する模様です。
左:きりの花さく山畑のあさの吹きおろしなる
右:遊蝶花夏永き花の馬を次ぐ駅
対牛弾琴
安らかに静かに囀りの中に
風竹有声有形画
以上当展の作品から好きなものを数点掲載しました。
(2012.04.30)
第5回 若水書展 出展作品掲載しました
(画像をクリックすると作品集へ移動します)
第5回若水書展は11/7で無事終了いたしました。ご来場いただき誠にありがとうございました。
若水書展は「書が大好き」仲間8人が二年に一度、作品を発表し、今回で5回を迎えました。みんなが師と仰ぐのは岡本雅堂(静雅書道会創立者)。師が求めた書芸術の道を、それぞれの想いで辿っています。
今回私は、王羲之の蘭亭叙324字を甲骨文字で書きました。構想はもっと劇的に、だったのですが、思うようにいきませんでした。気づいたことは、甲骨文字は一字一字の存在感が大きく、結果全体に力がこもったというか、所謂強弱変化が乏しく見えてしまいました。字数の多いのも大きい画面だと簡単に構成できないこともわかりました。
前回は虫偏、人偏、魚偏の文字で象をつくることを試みました。自分なりに新しいものを少しでも出していきたいと考えています。
(2011.11.20)
第5回 若水書展
会期:2011年11月02日(水) 〜 2011年11月07日(月)
午前10時〜午後7時
(最終日は午後4時まで)
会場:横浜市鶴見区民文化センター サルビアホールギャラリー
アクセス:
JR京浜東北線・鶴見線「鶴見」駅 東口から徒歩2分
京急本線「京急鶴見」駅 西口から徒歩2分
お問合せ先:TEL 045-511-5711 / FAX 045-511-5712
サルビアホールのHPに若水書展のお知らせが掲載されています。
http://salvia-hall.jp/?cat=7
http://salvia-hall.jp/?p=3319
(2011.10.01)
早稲田大学小金井稲門会美術作品展
会期:2011・9・21(水)〜27日(火)
午前9時〜午後5時
(但し21日は午後から、27日は16時まで)
会場:小金井市福祉会館ギャラリー(入場無料)
お問い合わせは090−8026−7378 國分まで
ж小金井稲門会会員による絵画(油絵・水彩画)、書、写真、ネオンアート約50点を展示します。今年で3回目。好評です。
是非おいでください。
http://waseda-koganei-tomon.la.coocan.jp/
美術部会をクリックすると2回展の作品、また50周年の第一回作品展をクリックすると1回展の作品が出ます。
小金井稲門会ホームページには前回、前々回の作品を掲載しています。ご覧ください。
(2011.09.18)
「来空のポ・ポエム展」開催中! (2011.5.26〜2011.6.5)
詳細は
こちら
仁戸田六三郎先生(哲学・宗教学)に学生時代大変影響を受けました。今から40年前の話なのですが、あらためて著書を読んでいます。
「論語」の講演の中から。
学而第二・・・君子務本。本立而道生。・・・
「・・・この言葉は、いかなる時代でも人間形成にとってのキーポイント。君子は本を務む。本(もと)立って道生ず。の本とは何か。これがわからないところがいいんです。・・・
元来、中国の思想、シナの思想というものは非常に幅が広いものです。・・・孔子さんの言っているのは、○×じゃない、○も×も全部汲み込んでいく。・・・そういう大きい抱擁力、大きい力、原動力が本である。・・・現代は、何でもそのものずばりで具体的なことでないと通用しない
・・・・私にいわせれば、具体的なものが必要なら、必ずその逆の抽象的なものも知る力を養っておかないと困るぞと言うことです。
・・・さてそこで現代の社会で電源が止まったらどうなります。電気のない時代の人間よりもっと悲惨になりますよ。こういうことが本です。本をわすれているんです。つまり人間の原点というものを、文明というものは、わすれさせてゆくのです。
・・・原点というのは、社会情勢がどう変わっても、イデオロギーがどう変わっても、あるいは風水害、地震、その他いろんなことが変わっても人間がこの地上に生きていれば必ずそれにしたがわなければならないというものです。すなわち本であると思います。しかも本たるや数字でだすわけにはいかないのです。・・・」
(2011.06.02)
今造(新しき)古典
甲骨文発見から111年、古くて新しい甲骨文書道展が開催される予定です。
今作品を募集中。
展示期間は2011年2月7日(月)〜10日(木) 於・文京シビックセンター画廊
詳細は事務局 〒112−0001東京都文京区白山2−7−2
日本甲骨文書道研究会事務局 坂木琳鳳宛 お問い合わせください。
後援 中国大使館文化部 日中書画印研究会
(2010.11.01)
文京区秋の文化祭に出品してます。
10月15日(金)から20日(水)
会場・文京シビックセンター1階
(03−5803−1120)國分
(2010.10.02)
早稲田大学小金井稲門会「美術作品展」
展覧会に出品してます。
書・絵画・写真・ネオンアート
早稲田大学小金井稲門会「美術作品展」
9・22(水)から9・28(火)
於・小金井市福祉会館 tel.042-383-1181
*お問い合わせは090-8026-7378 國分まで
(2010.09.23)
いろは歌について(自己紹介掲載写真)
いろは歌即ち日本語の四十八音には日本人の全てが詰まっているといえます。そしてその一語一音にはそれぞれにたくさんの意味が込められています。その一語一音はそれぞれに独立し等しい価値を持っています。このことは、日本人のいう八百万の神いますの思想に通ずるでしょう。何かが絶対なのではない。人間、動物、昆虫、植物、バクテリアなど、全てが等しい命なのです。目に見えないもの、明らかにされていない不思議なものいわば魑魅魍魎を認める世界観です。
いろは一語一音は自由に結びつき自由に離れていく。どこまでも繋がりもし、最短の形になることも可能。故に世界で一番短い詩が生まれたのです。
日本人の資質を考えるときやはりこの日本語の特性を見逃すわけにはいきません。一語一音が自由に結びつき自由に離れるということは、全てを受け容れることも捨て去ることもできる、即ち外国の文化を受け容れるだけでなく、それを熟成させて全く新しいものを創りあげる才能です。
日本語及び日本人の世界観に想いを馳せながら、いろは歌を書いています。
絮虹
来空による評 <日本はじまる>
短詩人・碧梧桐研究家 来空
身の回りになんと仰山な感じるものがある。書道は、うまく書きたいことから、一応うまくなったというところがあって、「もう、うんざり」するばかり。だから書道展は殆ど見ていなかったが、第三回・2007・8の「若水書展」に仰天する書・現代の生きた表現ー國分絮虹の「いろは歌」があった。
ぐーんぐーん水平線へ吸い込まれるコトバたちは、「色は匂えど散りぬるを」ながらも、現代が、現実が、誕生するという歓喜とともにあった。すごい表現であった。
日本の詩、俳句や短歌も、本当はどううまく書いたかではなく、現代の表現としてあるかないかの生き方の問題なのだ。書も詩も形に馴れ親しんで、今はもう死んでいる。命の輝きを甦らせなければ表現とならない。書道にこの作品が現れたことに驚嘆する。